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【SF業界】2023年ヒューゴー賞で政治配慮?

2023年ヒューゴー賞に政治配慮?とのポストが。。

 

 

 

ヒューゴー賞といえばSF業界で毎年一番の優秀作品を選出、表彰するもので、歴史のある賞です。

 

初回は1953年で、アルフレッド・ベスターの不朽の名作 『分解された男』が選出。

 

分解された男 (創元SF文庫) (創元推理文庫 623-1)

 

その後も、アシモフ『永遠の終り』、ハインライン『宇宙の戦士』、ヴォネガット 『タイタンの妖女』、ディック『高い城の男』、ハーバート『デューン/砂の惑星』、ダニエル・キイス 『アルジャーノンに花束を』など数々の名作が選出。

 

宇宙の戦士(Starship Troopers)やデューンは映画化、高い城の男はアマプラドラマ化されましたので、知っている方も多いことでしょう。

 

 

 

2023年は世界SF大会が四川省成都市で開催されました。中国において「ヒューゴー賞」が発表・授賞式が行われるのは初の試みです。

 

長編小説部門受賞は、T・キングフィッシャーのNettle & Boneという作品が選出。

 

中編小説部門では、中国の作家・海漄氏の「時空の絵師(原題「時空画師)」が受賞した。 

apicodes.hatenablog.com

 

 

 



 

さて、アメリカのSF作家、Jason Sanfordさんのブルスカポストによれば、

XユーザーのJason Sanfordさん: 「For the last few weeks I've been working with Chris Barkley @cmzhang42 of @File_770 on a report about censorship in the 2023 Hugo Awards. Leaked emails and files indicate authors and works deemed “not eligible” for the awards were removed due to political considerations. 1/3 https://t.co/LfvrkrgXHJ」 / X (twitter.com)

 

以下翻訳(機械翻訳ですが大意は何となく伝わるかと思います)。

ここ数週間、私は@file770.bsky.socialのChris Barkley @cmzhang42.bsky.socialと一緒に、2023年ヒューゴー賞における検閲に関する報告書を作成してきた。

リークされた電子メールやファイルによると、「受賞資格がない」とみなされた作家や作品が、政治的配慮により削除されたとのことです。

 

特に、アメリカとカナダの賞の管理者たちは、ヒューゴー賞の対象となる作家や作品に関する政治的な懸念を調査し、そのような理由から特定の作品を投票対象から外すことを議論した。

 

これらすべては、管理人が検閲に積極的に参加していたことを明らかにしている。私がこれまで手掛けたジャンル・ジャーナリズムの中で最も重要なものの一つだと思う。この報告書はFile770でも同時に公開されている

 

 

詳しく吟味はしていませんが、ピリついていたんですかね。

 

ひょっとすると中国での開催というのもあったかもしれません。

 

この問題が広がるのか、スルーされてしまうのか、続報に期待です。

 

 

(更新 2024/2/15 21:30)

ネビュラ賞の「バベル」が対象外とされたことについて。

キャット・ジョーンズは "Best Novel potential issues "と題したメールを管理グループに送った。

 

メールの中でジョーンズは、R・F・クアンの『バベル、あるいは暴力の必要性』とシルヴィア・モレノ=ガルシアの『ドクター・モローの娘』という小説について懸念を示した。

 

ジョーンズは『バベル』について、「中国について多くのことが書かれている。私は読んでいないし、中国の政治に詳しいわけでもないので、それが『中国の否定』と捉えられるかどうかはわからない」とし、『モロー博士の娘』については「中国からハシエンダの労働者を輸入することについて話している。私はこの本を読んでいないので、これが "否定的 "とみなされるかどうかはわからない」。

 

ネビュラ賞の最優秀小説賞を受賞した『バベル』は、最終投票に十分な810の候補作があったにもかかわらず、ヒューゴー賞の「対象外」とされた。ドクター・モローの娘』は投票から外されなかった。

The 2023 Hugo Awards: A Report on Censorship and Exclusion - File 770

 

このレポートでは他の作家が外されたことについても疑念を挙げています。

 

 

 

(更新 2024/2/16)

ギズモードの記事によれば、次回のヒューゴ賞の授賞式が行われるグラスゴー2024-A Worldcon for Our Futuresの議長であるエスター・マッカラム=スチュワート氏が謝罪。

 

「投票結果、推薦統計、投票統計のすべて」を公表するなど透明化につとめていくとしています。

Hugos Apologize for 'Damage' Caused by 2023 Awards Controversy (gizmodo.com)

 

 

 

(更新 2024/2/17)

2023年賞の審査委員長であるデイブ・マッカーティは、

 

「中国、台湾、チベット、その他デリケートな問題に焦点を当てた作品は、"投票用紙に載せても安全かどうかを判断できるようハイライトしておく(強調する)必要がある」

 

...とのEメールをしていたそうです。

Science fiction authors were excluded from awards for fear of offending China (nbcnews.com)

 

 

 

リストから除外されというポール・ワイマーさんは、過去のチベット旅行の影響とされたが本人はチベットに行ったことなどないとしています。

Authors ‘excluded from Hugo awards over China concerns’ | Hugo awards | The Guardian

 

 

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