最近スウェーデンが「If crisis of war comes」という戦争に備えるためのパンフレットを発表し話題となっています。パンフレットには心構えや備蓄リストなどの情報もあり、参考になると思います。
特にスウェーデンはNATO入りしたら許さんぞとロシアに脅かされている立場でもあり、ウクライナと事情は近いものがあります。
ここではそんな情報も含め、戦時に必要な備蓄品情報をまとめていきます。
スウェーデンの戦争パンフレットとは?
スウェーデンでは、国内向けに「If crisis of war comes」なる資料を配布しました。タイトルは「戦争が本当に始まったら...」といった感じでしょうか。
戦争やテロが起きた場合の対処について述べられております。全体のページ数はそんなに多くないものの、政府が国民にこのような資料を配布しているのは正直驚かされます。
他にも
- 緊急時になるサイレンの種類(たとえば緊急警報は30秒なって15秒空白のループ)
- 電話番号・ウェブサイトの連絡先
などの情報が記載されています。
スウェーデンでは、冷戦終結をもってこのような資料の配布はやめていたようです。
が、最近の特に新冷戦での状況下、出さざるを得ないような環境が醸成されているのでしょう。
1940年代から、こうしたパンフレットを国民に配布していたが、1991年の冷戦終結を最後に配布をやめていた。
参考:スウェーデン 、戦争への備えを国民に呼びかけ 高まるロシアとの緊張関係
戦争時の心構えは?
この資料で強調されているのは、「戦争になったら我が国は絶対降伏しない」という点です。
戦時にはいろんな情報戦争が並行して行われることになります。
なかには「政府が降伏することを決定した」というようなものもあるでしょう。
市民を拿捕するために、意図的にこのような偽情報を出す可能性もあります。
そこでこの冊子では、このような心構えを強調しているわけです。
戦争時の備蓄品リストは?
食料
「日持ちすること」はもちろんですが、「調理の必要が少ないこと」「調理に必要な水などが少なくて済むこと」などを条件に選びましょう。
□ポテト、キャベツ、ニンジン、卵
□クラッカーなど長持ちするパン製品
□チューブ入りチーズ
□豆乳やミルクパウダー
□下調理された豆や野菜類
□缶詰のパスタソースやスープ
□フルーツ加工品(ジャムなど)
□植物油
□チョコ、ナッツ類
水
大人1人で3リットルぐらいが目安。トイレでの流しにも使えます。
(補足)
アパートなどの場合、住居の広さの問題もあって難しいです。
アウトドアのキャンプグッズには水の浄化剤などもあるので、このようなものを緊急時用に用意しておくのも手かと思います。
エネルギー
スウェーデンという地理的特性上、暖をとるための備蓄が推奨されています。
日本なら東北や北海道などが特に該当するのでしょう。
□衣服
□帽子、手袋
□毛布
□寝袋
□ろうそく
(補足)
核戦争のような場合、衣服は放射性物質が付着するため帰宅時には処分するなどの必要性があるため、思ったより多く必ようとなる場合があります。
マスクや厚底の靴などもあるとよいでしょう。
通信
電話やメール連絡先はスマホがなくなるとわからなくなることもあります。あらかじめ紙にも記録するか、プリントアウトしておきましょう。
□ラジオ
□スマホ
□モバイルチャージャー
(補足)
バッテリー類を用意するのは場所もお金もかかります。
ソーラーチャージャーのようなもならばスマホ程度の充電に困らないので便利だと思います。
その他
□ライター
□カセットコンロ
□バッテリー
□現金
□薬
□生理用品
□保険証、銀行口座番号などの控え
(補足)
突発的な戦争などの場合、サイバー攻撃などで通信やATMが利用できなくなることが予想されます。現金の引き落としは難しくなるため、ある程度は急時用にあらかじめ自宅などに置いておいたほうがよいでしょう。
保険証、銀行口座番号などは紙で控えておくと持ち出しやすくなります。日本だとマイナンバーなどの情報も必要でしょうか。
実際にウクライナやロシアに起きていること
ロシアがウクライナに侵攻しました。
実際に市民に起きたことも書き留めておきます。
・ATM、スーパーに長蛇の列
ウクライナでは現金や食品を手元に用意すべく多くの人が並びました。
・交通機関の混雑
ウクライナでは自動車の渋滞、バスや列車はかなり混雑しています。
・献血
ウクライナでは兵士の献血に協力する市民の列もできました。
・移動の制限
ウクライナでは国民総動員令が発せられ、18-60歳の男子は国外移動が制限されました。また自宅にいることが推奨されています。
・飛行の制限
ロシアの場合、領空での民間飛行は制限されました。
欧州とロシア、航空機の領空通過を互いに禁止 - Bloomberg
・株式の制限
ロシアの場合、暴落を防ぐため売買に制限が課せられました。
https://twitter.com/mei_m298748/status/1498073731901833216
・SNSの制限
ロシア国内の場合、Facebookやツイッターなどの利用制限が実施されました。
ロシア フェイスブックやツイッターの利用を制限 | ウクライナ情勢 | NHKニュース
・表現の制限
ロシア国内の場合、「侵攻」「宣戦布告」などと表現することは「偽情報の流布」として削除が命じられました。