ソリッドシチュエーションは、最初から絶望的な状況が設定され、そこからどうやってサバイバルするかというサスペンスを生み出す映画。必ずしもゾンビなどが登場するホラーということではありません。
ソリッドシチュエーション映画、おすすめ10選
明確な定義はありませんが、非常にシビアな条件がまず提示され、そのなかからどうやってサバイバルするかというサスペンス・ホラーです。
絶望的な閉空間、しかもタイムリミットもあって、というのがわかりやすいです。
SAWシリーズ 2004-
大ヒットしたソリッドシチュエーションサスペンスシリーズ、SAWの第一作。
目が覚めると、廃墟の浴室のような場所でアダムとゴードンが鎖につながれている。
テープの指令では、時間までに片方は脱出を、片方はもう片方を殺すことが要求されている。
最初から極限状態かつ、謎だらけの状況で二人は協力したり裏切ったりしながらストーリーが進んでいきます。
これこそが、ジグソーなる謎の人物によって生命をかけたゲームをさせられる狂気のサバイバルゲームなのです。
驚愕のエンディングも含め、ホラー・スリラー金字塔の1つといってよいでしょう。
ジェームズ・ワンが監督、リー・ワネルが脚本とアダム役を熱演。
以下シリーズが続きますが、ストーリーに連続性があるので続けてみたいところです。
SAW2~4は監督はダーレン・リン・バウズマン。
SAW5はデヴィッド・ハックル、SAW6、ザファイナルはケヴィン・グルタートが担当。
おすすめ度:★★★★★
REC、REC2 2007
ホラー名作。伝染病が広まったとして隔離されたアパートで、極限のサバイバルが描かれます。
RECはゾンビホラーに近いのですが、始まりから終わりまでがほとんどでアパートが閉鎖されていて逃げ場がほとんどないという状況が緊張感を生みます。
外に助けを求めようとすれば、スナイパーがこちらへ発表してくる始末。
RECが大ヒットし、REC2ではより謎解き設定が明らかになります。
監督はジャウマ・バラゲロで、ブレアウイッチのようなドキュメンタリー視点の映像が恐怖をかきたてます。
おすすめ度:★★★★★
CUBE
1997年作品。
覚えもなくつれてこられた男女たちは、目を覚ますと立方体でそれぞれにドアがある不思議な空間で目を覚ます。
扉をあけるとまたキューブが出現するが、なかないは殺人兵器が仕込まれたようなキューブもある。
極限的に厳しい状況で、登場人物はなんとか謎を解明しながら脱出ルートを探していきます。
ビンチェンゾナタリのインディーズ作品。
そもそもの舞台設定がインパクトあるが、謎解きと狂気とが一体となってすすむストーリーもナイスでした。
おすすめ度:★★★★★
RUN 2020
足が悪く車いす生活のクロエ。
いつも母に薬を飲まされているが、どんな薬なのかはいつも気になっている。いろいろ調べているうちに、薬局へ直に問い合わせることに。するとそれはなんと犬用の薬だった!!
主人公が車いすというハンディのある状況のため、非常に緊張感あるサスペンスが続きます。
低予算ということも感じさせません。
監督は「Searching」「Missing search/#サーチ2」のアニーシュ・チャガンティ。
おすすめ度:★★★★★
ドント・ブリーズ 2016
盲目の男性宅を襲った強盗達の物語。
相手は一人住まいで目が見えないことから、楽勝で犯罪は遂行すると思われた。
しかし相手は軍事のスペシャリスト。強盗たちの予想をはるかに超えて、どんどん追い詰められていきます。
「部屋の電気が消えて盲目の男が一気に優勢になる」などスリリングに展開しいていきます。
監督はウルグアイ出身のフェデ・アルバレス。2013年版の「死霊のはらわた 」がデビュー作。
おすすめ度:★★★★★
パージ(ブラムハウス・プロダクションズ) 2013
本作パージのソリッドなシチュエーションは「一定時間パージ=殺し合いが合法化されている」こと。
つまりこの時間は殺しても一切罪に問われません。逆にサバイバルするには一定時間しのぐ必要があるのです。
主人公たちはパージ中は完全に遮断して過ごす予定の家族。ですが、パージの助けを求める人物を家に入れてしまったために災いが一気にエスカレートしていきます。
家という閉鎖空間の設定でどんどん危機が増大するのはまさにソリッドシチュエーション!
パラノーマルのジェイソン・ブラム制作で、どうやらヒットしたようでシリーズ化されています。
おすすめ度:★★★★
ゲット・アウト(ブラムハウス・プロダクションズ) 2017
黒人のボーイフレンドが彼女の実家へ行くことに。
しかし会う人会う人奇妙。
はたしてそれは人種的な何かなのか。やがてその違和感の正体がわかることに...。
前半は正直なんの作品かわからずでしたが、後半ストーリーの全体像が見えてくるとともにぞっとした世界が見えてきます。
「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」「ヴィジット」のジェイソン・ブラムが製作。アカデミー脚本賞を受賞しました。
おすすめ度:★★★★
ライトオフ 2016
暗闇に潜み明るさを極端に嫌うなにものかとのサバイバル、...というのが本作のソリッドなシチュエーション。
化け物?を回避するには、ずっと部屋を明るくしていないといけませんが...。
最近は長い映画が多いですが、1時間20分程度とコンパクトで、しっかり楽しませてくれます。
監督は「アナベル 死霊人形の誕生」のデヴィッド・F・サンドバーグ。
おすすめ度:★★★★
月に囚われた男 2009
ほとんどが月基地で、助けの期待できない場所でストーリーが展開するため、ソリッドシチュエーションのようなサスペンス感が支配します。
月の採掘基地をたった一人で切り盛りする男。3年任期がもうすぐという折に大事故に遭遇。
そんな彼を助けたのは、本来月にいるはずのない人間...。
デヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズが主演。エドワードノートンを思わせる熱演で好感がもてます。
おすすめ度:★★★
パラノーマル・アクティビティ 2007
個人のホームビデオムービー、監視カメラという演出で大ヒットをおさめたインディーズ作品。
不思議な音がする現象など、家になにか悪霊がとりついたようだ。夫婦は暗視カメラを設置して夜間に怪しいことがないかチェックし始めます。
監督の オーレン・ペリは、同シリーズに加え「インディシス」などもてがけました。
おすすめ度:★★★
#フォローミー 2020
人気ユーチューバーが高難度脱出ゲームへと招待された。しかしゲームのはずとは思えない恐ろしい展開が待っていた。。。
短時間でサクッと楽しめるという点では悪くはないです。
2020年の作品で原題はノー・エスケープ。監督はウィル・ワーニック。
おすすめ度:★★★
フローズン 2010
スキー場のリフトにもしもとり残されたら...というソリッドシチュエーション。
リフトは休業で人はいなくなり、飛び降りれば骨折は必須。
しかも悪いことに野犬がうろつきだして...。
2010年作品で、監督は アダム・グリーン。SAWのピーター・ブロックが製作を担当。
非常に恐怖感はあるが、展開はもう「1ひねり」あるとよかったかなと。
おすすめ度:★★
トジコメ 2022
母親は自宅に閉じ込められ、子供にも危機が迫り...というシチュエーションスリラー。
前半は展開が遅いなーと思ったんですが、途中からは結構ドキドキするシーンもありました。おそらく低予算ながらうまくまとめた感じ。
監督は「ディスタービア」のD・J・カルーソー。
おすすめ度:★★
TUBE チューブ 死の脱出 2020
2020年製作のフランス映画。
非常に狭い人工的な空間に閉じ込められた女性の脱出劇で、いかにもソリッドシチュエーションといった展開。
炎や薬品などいろんな仕掛けをかいくぐって脱出の果てに見たものは?
CUBEやSAWなどの影響を受けたと思われるSciFiスリラー。狭い空間での演出は抜群にいいのですが、90分が長く感じました。
ストーリーがちょっとひねりすぎて、エンディングは変なほうに行ってしまったのが残念。
おすすめ度:★★
ザ・ハント(ブラムハウス・プロダクションズ) 2020
目が覚めると、そこはハント上。武器を入手した途端、容赦ない人間狩りの対象となってしまうという不条理スリラー。
前半はめっちゃ面白かったんですが、後半は失速。
原作がある作品なので、それに合わせちゃった結果とかでしょうか。
監督はクレイグ・ゾベル。
おすすめ度:★★
カウントダウン 2019
余命を告げるアプリ。
数時間後に死ぬとした女性や男性が死亡。そして主人公の余命は短く。。。。
設定は魅力的で、1時間30分程度でしっかり楽しませてくれます。
ただ個人的には「カウントダウンアプリで悪霊?が襲ってくる」関連性にもうひとつリアリティが感じられず、ストーリーに入り込みきれませんでした。
監督・脚本はジャスティン・デク。
おすすめ度:★★
ザ・コール 2013
2013年のアメリカ映画。
911の非常コールを受けるハルベリーは、誘拐され車のトランク入れらた少女からの助けを受信する。
プリペイド携帯なので位置をピンポイントで特定できないため、特定に時間がかかる。誘拐犯は凶悪でサイコな一面を見せ、少女の救出も一筋縄ではいかない。
途中まではかなりスリリングでよかったんですが、結末の方は個人的には好きではない。というか急に「○○○の○○」みたいになってしまいすぎてたのが残念。
監督は「アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち」のブラッドアンダーソン。
おすすめ度:★★
パーフェクト・トラップ 2012
最近見ようとしたら、前1回見てたな~っていうのを思い出したぐらいなので、そんなに記憶には残ってなかった作品。
ジグソーを思わせる殺人マシンおたくに使った娘さんの救出に向かった部隊のお話。
展開はもうひと工夫ほしいところですが、テンポもいいし、ホラーファン的には安心して楽しめます。
ソウ4などの脚本を手掛けたマーカス・ダンスタンが監督。
おすすめ度:★★