itch.ioは自作のゲームをアップロードして公開できるサイトです。
ゲーム公開サイトとしてはSteamが有名ですが、Steamは審査や登録費用がかかります。その点、itch.ioはゲームを審査なしですぐ公開できます。また、課金しての公開もできます。
itch.ioとは?
インディーズゲームの公開・課金ができるサイトです。
いわゆるゲーム用のEXEファイルをアップロードできるほか、素材やソフト、オンラインのブラウザゲームもアップして公開できます。
Buckshot RouletteのようにItch.io版が大人気となり、それから満を持してSteam版を出すというケースもあります。
大ヒットインディゲーム「BABA IS YOU」の作者さんは、いまでもItch.ioへ意欲的に無料ゲームを公開しています。
このように有名ゲーム作家さんでもitch.ioを使っているケースがあります。
Steamとの違い、メリット・デメリット
ゲーム配信というとSteamが有名ですが、Steamでゲームを公開しようとする場合
・登録費用が発生
・審査が発生
...します。
アップして公開できるまで1月ぐらいかかることもあるようです。
itch.ioの場合は、アップロードして審査なく公開できます。
また課金設定も簡単ですし、PWYW方式(ペイホワットユーウォント=購入者が金額を決める)にも対応しています。
ゲーム開発初診者にとっては、Steamよりもitch.ioのほうが使いやすいかもしれません。
デメリットとしては、itch.ioは自由公開のため登録作品数は非常に多く、作品が埋もれがちです。
Steamも作品が多いですが、それでもNextFesなど多くのフェスを実施したり、近日発売のものがトップページにリストされるなど、無名作品が大ヒットという可能性はitch.ioよりは大きいように思います。
ですので、作品公開としてitch.ioを利用するのはありですが、別途XやDiscord、Reddit、YouTube、TikTok、Twitchなどで宣伝努力は必要なことは覚えておきましょう。
itch.ioは安全?
ダウンロードファイルを配布しているため、マルウェア配布に使われる危険性は全くないとは言えません。
ただファイルについては一応自動スキャンでマルウェアのチェックはされているようです。
Does itch.io guarantee security? : r/gamedev (reddit.com)
返金は?
itch.ioですがsteamのような返金システムはあるのでしょうか。
フォーラムによれば、Steamのように利用時間に基づく返金は、時間をカウントする機能がないためにできないそうです。
(注:Steamは一定のプレイ時間内などの条件で返金が可能)
したがって、購入IDを直接コンタクトへ伝えて、返金するようリクエストをする手順にになります。
How are refunds handled - Questions & Support - itch.io
利用料金は?
登録、掲載費用は一切無料です。
販売時の手数料ですが、まずItch.ioへの配分は自分で変更可能。通常は10%です。
ペイパル、クレジットカードによる購入では、$0.30 + 2.9%がstripe費用として発生します。
そのため10ドル(約1600円)のゲームを販売したときには
$10 - ($10 x 0.1) - $0.30 - ($10 x 0.029) = $8.41
となり、8.41ドル(約1345円)が自分の手元に残ります。
itch.ioへのゲームの登録方法
まずはアカウントを作りログイン。
メニューから「新作をアップロード」を選びます。
これでプロジェクト作成を開始できます。
ダウンロードするゲームファイルの登録
新規プロジェクト登録へ移動し
- タイトル
- プロジェクトURL
- 短い説明、またはキャッチコピー
- 種類
- プロジェクトの種類
- リリース状況
を選びます。
スクリーンショット
- カバー画像:最小: 315x250, 推奨: 630x500
- ゲームプレイ動画:YouTubeリンク
さらに3-5枚のスクショをアップできます。アップすると、公開ページにさらに多くの画像を載せることができます。
種類
アップロードするファイルの内容を選びます。
選択肢は
- ゲーム
- ゲーム素材
- アナログゲーム
- アルバムとサウンドトラック
- ツール
- 漫画
- 本
- その他
とあります。通常は「ゲーム」でOK.
ちなみに「アナログゲーム」はボードゲームなどを指します。
プロジェクトの種類
プロジェクトの種類を選びます。
UnityやUnreal、Visual Studioなどで配布用のEXEを作ったようなケースでは「ダウンロード可能な作品」を選んでおきましょう。
- ダウンロード可能な作品
- HTML
- FLASH
- Java Applet
- Unity
リリース状況
リリース状況は
- 公開済み
- 開発中
- 開発一時中止
- 開発中中止
- プロトタイプ
とあります。
「公開済み」は完成品、「開発中」はいわゆるアーリーアクセス(バグ除去などがまだ終わってないことを前提とした公開)となります。
価格設定
フリーウェアなら「無料」または「0ドルか寄付」を選択。
ファイル一覧
詳細
紹介文
タグ
アプリストアへのリンク
コミュニティ(コメントの有無など)
公開範囲
デフォルトは公開範囲が「非公開」です。
まずはページを作成して「保存してページを表示」。問題なければ改めて「公開」にしましょう。
UnityのHTMLゲームの登録
UnityでWebGLに書き出したゲームをアップ。オンラインで遊べるよう公開することもできます。
プロジェクトの種類で、「HTML」を選びます。
ファイルをアップ。サイズも指定します。
ファイルは全部をZIPにまとめたものをアップ。フォルダ内にindex.htmlやデータフォルダがある感じです。
アップ後は「このファイルはブラウザでプレイされます」をチェックします。
最初は公開してもエラーとなりました。これはプロジェクトの種類で「HTML」ではなく「Unity」を指定していたためでした。
itch.ioの不具合
ゲームのダウンロードができない?
専用のランチャーがあるので、そちらで試してみましょう。
他、アンチウィルスソフトに邪魔されないように除外、ネットの接続速度を確認し、ほかのダウンロード等がない状態で試しましょう。
ゲームの購入ができない?
ゲームは、クレカやPayPal経由で購入できます。
購入できないあるユーザは、別のPCから試したら無事購入できたそうです。利用しているネット環境(Proxyなど)によっては詐欺防止のプログラムが発動することもあるようです。