マイクロ銀行のグラミン銀行が日本へも進出予定だと報じられました。最近では日本も貧困率が上がっているといいます。貸し渋りの銀行に代わって、日本の貧困打破にいい影響をあたえてくれるかもしれません。
グラミン銀行とは?
グラミン銀行とは?
バングラデシュにある銀行です。
銀行として預金を貸付へ回すという仕組みは一緒です。
が、銀行が営利目的でその行為を行うのに対し、グラミン銀行では貧困撲滅に主眼が置かれています。
そのため、金利はかなり低く抑えられています。 担保も無担保で審査が通ります。
貧しくて財産もないような人に少額貸し付けを行っても、きちんと返済まで行えることを当初は多くの人が疑問視していました。
しかし、結果は良好であり、貧困脱出のための手段としても非常に注目されることとなりました。
参考: グラミン銀行
グラミン銀行を日本で利用するには?
GDPでは3位とまだまだ世界上位の日本。
しかし、「相対的貧困率」は、世界34カ国中、第6位となっています。
日本でも格差については大きな問題となっており、貧困率がさらに進むと社会全体へのインパクトも少なくないです。
そのような背景も影響しているのかはわかりませんが、グラミン銀行が日本でもサービスインに向けて進んでいます。
マイクロファイナンスに詳しい明治学院大大学院の菅正広教授が設立に参画。 すでに2017年8月には準備組織が設立されています。
早ければ、2018年夏に「グラミン日本」が始動するかもしれません。
参考: 「貧者の銀行」日本進出へ
(更新2018/9)
いよいよグラミン銀行がスタートします。
一般社団法人「グラミン日本」が設立され事業開始しました。
仕組みは「5人一組の互助グループをつくり、そのうちの2人にまず最高20万円ずつ貸し出す」というかたちになります。
参考: 「グラミン日本」が事業開始
日本での公式サイトはこちら。
グラミン銀行の評判は?
2006年には、その功績が評価されノーベル平和賞を授与されました。
またオバマ大統領は、その活動に対して大統領自由勲章を与えました。
ただしマイクロファイナンス自体には批判的な声もないわけではありません。
多くのマイクロファイナンスは、資金調達コスト自体を抑えないといけません。 そのため補助金だよりになるところが多いです。
民間の莫大な資本にアクセスできないこともあって、貸付残高は思うように伸びていません。
今後マイクロファイナンスが拡大していくためには、さらにシステムを改変していくべきとの指摘には傾聴の価値があるでしょう。
また貸付利率は6%で、アコムなどのローンに比べてかなり低く抑えられています。
しかし、顧客獲得費用もばかになりません。
これで運営がうまくいくのかという懸念もあります。
参考: